現在、中東ではイスラエルとハマスとの間で戦争が続いています。
2023年10月7日、突如としてハマスはイスラエル領内に侵入し、そこでイスラエルの民間人を約1,000人ほど虐殺しました。
これに対する報復としてイスラエルはハマスが潜伏するガザ地区へ軍事行動を開始し、空爆や地上侵攻を行って現地で多数の犠牲者が出ました。
中東は過去に何度もアラブ人とユダヤ人国家であるイスラエルとの間で衝突が起きており、その原因は実に複雑です。
この辺は一記事だけでとてもお話し切れないので、何回かに分けて触れていきたいと思います。
今回はまず現状の紛争当事者であるハマスの正体、イスラエルの対応、日本の対応などについてニュースではあまり触れられない実情を紹介したいと思います。
これらを知って頂くことで情勢を整理して理解し、メディアの伝える内容を冷静に見れると思います。
ハマスとは
そもそもハマスとは何でしょう？
パレスチナ自治区のうちガザ地区を拠点として活動するテロ組織です。
テロを行う目的はイスラエルという国家の殲滅とイスラム世界の拡大です。
中東にはハマスの他にもいくつかテロ組織がありまして、その目的も大体
同じようなものです。
彼らはイスラム原理主義というイスラム教徒以外は全て倒すべき敵で、
そのためにはどんな非道な方法でもためらわず実行することを正義
とする考えに基づいて行動しているのです。
ジハードという言葉を聞いたことはありますか？
神の名の下に行う聖なる戦いのことです。
彼らからすればテロだろうが何だろうがイスラム以外の敵に対する
攻撃は全てジハードなのです。
イスラエルの対応
イスラエルはハマスからのテロ攻撃を受け、その報復として彼らが立てこもる
ガザ地区を空爆し、その結果多くの住民が犠牲になりました。
病院や学校が攻撃を受け、破壊される悲惨な映像をニュースで見たことが
あるでしょう。
これを見てイスラエル軍は無差別攻撃を繰り返すとんでもない連中という
印象を持ったかもしれませんね。
しかし、これには裏があります。
ハマスはわざと病院や学校、居住区に拠点を構えているのです。
そしてイスラエルは攻撃の際、必ず現地の民間人に被害が及ばないよう
退避勧告をしていますが、その避難をあろうことかハマスは妨害し、
わざと民間に犠牲者が出るようにしています。
こうしてイスラエルが世論から非難を浴びるように仕向けているのです。
イランの暗躍
それにしても数あるテロ組織の一つに過ぎないハマスの活動源はどこから出ているのでしょう？
実はイランが資金や武器を提供しています。
イランは厳格なイスラム国家であり、イスラエルの存在を認めていません。
つまりハマスの目的と合致しているわけです。
というよりイランがハマスや他のテロ組織を利用しているのです。
最近ではイランとイスラエルがミサイルの打ち合いをやって武力衝突が起きていますね。
このままでは全面戦争になりかねない危険な状況だと言えます。
日本の対応
ハマスとイスラエルが戦争状態に入ったとき、日本はどのような立場をとったでしょう？
岸田政権としてはどっちもどっちなんだから即時停戦を求めるという声明を出しました。
どちらにも肩入れしない中立の立場を示した訳ですが、これは非常にマズい対応だったのです。
ちなみにアメリカやEUなど西側諸国はハマスを非難し、イスラエルを支持する立場を表明しました。
実はハマスはイラン以外のアラブ諸国から支持を得ていませんし、現在はイスラエルとアラブ
諸国の関係性は悪くないのです。
にもかかわらず日本としてはどっちつかずの対応で、イスラエルからもアラブ側からも不信感を
買っています。
なぜ日本がこのような対応をとったかと言うと、石油が大きく関係します。
日本は石油の大半をアラブ諸国から輸入しています。
なのでイスラエルを支持すればアラブ諸国の怒りを買って石油を売ってもらえなくなるとの
懸念があるのです。
これは約50年前に起きた第四次中東戦争に伴うオイルショックのような混乱が
起きては困るという完全に時代遅れも甚だしい認識に基づいています。
先述したように今やイスラエルとアラブ諸国の関係性は悪くありません。
むしろハマスのようなテロ組織を面と向かって非難しない態度はかえって国際的に
マイナス評価なのです。
其の二へ続く
其の一では中東情勢の現状についてお話しました。
その中でいくつかカタカナ用語が出てきましたね。
イスラエル、アラブ、パレスチナ、ガザなどなど。
ニュースなどでよく耳にするけど、実際にどこにあるの？
いつからできた国なの？
なんで戦争ばかりしているの？
といった疑問は尽きないと思います。
次回以降はこの辺を掘り下げていきたいと思いますので、
引き続きよろしくお願い致します(^^)/
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